悩む人
・袖を通しただけで「痛い」って言うけどどこが?何が?
・こんなに服はあるのに、同じ服ばかり着てるなんて周りに変だと思われないかな。
新しい服を嫌がり着たがらない、無理に着せようとすると癇癪をおこしてしまう、原因がわからなくて家には着てくれない服が増えていくなんて事ありませんか?
実は、発達障害の子には感覚過敏という症状の影響で、ある特定の服が嫌で全然着てくれなかったりするものです。言い換えれば、感覚過敏の症状があってもストレスなく着やすい服があるのも事実です。
特に日常生活で困難な症状を引き起こすこともあります。例えば、ズボンを履かせると「紙やすりでできたズボン」みたいと言ったり、肌に触れる布地を嫌がる子がいます。
靴下を履かせると「小石が入ったままの靴下」みたいと言って、指先の縫い目がゴワゴワしていて嫌がる子がいます。
布地が肌に触れる事を嫌がり、肌触りの気に入った同じ服しか着られなかったり、遊びの中でも感触遊びが苦手で、砂場の砂に触れる事も嫌がることがあり、言葉で表現できない困りごとを抱えている場合もあります。
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感覚過敏の発達障害の子が嫌がらない服の選び方
ここからは感覚過敏の発達障害の子が嫌がって服を着てくれない要因とその対処法をご紹介します。
- 選び方1.タグや縫い目がない服を選ぶ
- 選び方2.オーガニックコットンなど素材から服を選ぶ
- 選び方3.子供の好みやキャラクターから選ぶ
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選び方1.タグや縫い目がない服を選ぶ
一般的な服にはメーカーのタグや洗濯表示などが、服の内側に縫われている事が多く、首元や肌にふれてしまいストレスに感じる事があります。
「チクチクするから、これを着たくない」って言われた、ハサミで丁寧にタグを切ったりするのも、地味に時間がかかってしまい大変ですよね。
まずはゆったりとしたデザインや首回り、袖口など締め付けのない服を選びましょう。
選び方2.オーガニックコットンなど素材から服を選ぶ
少し値段的に高くなり、負担は増えてしまいますが、感覚過敏や肌が弱い子などには、安心して使用できる素材です。まれに少し硬いと感じる方もいるようですが、肌触りもよく着やすい素材といえます。
専門店もあり、実際に触れてみて選ぶ事がよいでしょう。
選び方3.子供の好みやキャラクターから選ぶ
素材だけではなく、見た目からも好きな柄やキャラクターにすると、袖を通してくれることが期待されます。
保育園などではテレビや人気のキャラクターの遊びを友達と一緒に楽しそうな姿がみられることでしょう。
感覚過敏の発達障害の子におすすめ服3選
出産祝いにオーガニックコットン製品を贈る方も増えていて、不快感を軽減するシームレス製品などをおすすめします。
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オーガニック服1.オーガニカリー
「オーガニカリー」のお店では、オーガニックコットン100%のベビー用品が豊富に揃えてあり、アレルギーや肌の弱い方にも安心してきていただけます。
肌着をはじめロンパースやおくるみ、バスロープなどには名入れもでき、上質のかわいさでプレゼントにも最適です。実際、プレゼントでもらった方からの口コミでは、「プレゼントでもらうとうれしい」という声がありました。
オーガニック服2.Amazonの「KnitRite」
Amazonで販売している「KnitRite」では、肌に触れる縫い目がゼロのシームレスシャツを取扱っています。
襟元や袖口が切りっぱなしで縫い目がなく、裾はリブ編み仕上げになっていて、ゆったりとして締め付け感は一切ありません。
オーガニック服3.Amazonの「Malliah」
同じくAmazonで販売されている「Malliah」では、つま先やかかとなどの縫い目がなく、ゴムなしで速乾性に優れているシームレスソックスを取扱っています。
裏返してみると一目瞭然!普通に売られている靴下の裏側は刺繍や糸のモコモコなどが見られます。
普通の靴下では足を入れると指に糸が絡むこともしばしばありますが、シームレスならそんな心配は見られず、縫い目がフラットな状態です。
感覚過敏のため、シームレスソックスしかはけない娘のために購入。ハイソックスを探していたのでとても助かりました。普段160㎝の娘にXLで引っ張るとニーハイの位置まで上がります。なんの問題もなく1日履けています。引用:Yahoo!ショッピング
感覚過敏の発達障害の子が服を嫌がる時の対処法
普段私たちが着ている服に対して嫌がる原因を取り除く対処法について3点ご紹介します。ちょっとしたことで、感覚過敏の子たちが着られる服が増えることでしょう。
- 対処法1.服のタグをはずす(はずし方は簡単)
- 対処法2.無理に服を着させない(靴下より素足)
- 対処法3.感覚過敏の子がストレスなく着れる服を買う
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対処法1.服のタグをはずす(はずし方は簡単)
はさみではなくリッパーを使用して丁寧にタグを取ります。
はさみを使用すると布のギリギリの部分でタグを切り取る必要があり、布を切らないように気をつけてもタグが切れ残る事があり、余計に肌を刺激してしまうことになります。
その点リッパーの場合は縫い糸を切るので、しっかり取り除くことが可能です。
縫い目が袋縫いになっていると肌に直接つきにくい点が良い点ですし、また、洗濯表示がタグではなくプリントされている物を選ぶと肌にストレスを感じにくくなります。
対処法2.無理に服を着させない(靴下より素足)
靴下の締め付け感が苦手という子もいますが、素足の足裏への刺激が苦手という子もいます。
無理に服を着せたり靴を履かせてしまうよりも「出掛ける時は靴(靴下)を履く」や「公園や道路で素足の際にはけがが心配」ということを言葉で繰り返し説明をすることも大事です。
靴下を嫌がり素足を好む場合、締め付け感のない「沖縄のしまぞうり」のような形もよいと思います。鼻緒を親指と人差し指で挟み、他の指は制限や靴のきゅうくつ感はなく、指は自由に動くのでストレスが少なくおすすめです。
また、同じ服ばかりを着て、着替えを嫌がる場合などは、服を着たところをイメージすることが苦手な特性をもつ子どもたちなので、持っている服を体にあてて鏡を見せたり、実際に写真を撮って見せてみるなど、視覚からの情報も効果があります。
対処法3.感覚過敏の子がストレスなく着れる服を買う
感覚は人それぞれですので、これが良いという正解などはありませんが、感覚過敏の子が実際に手で布地に触れて選ぶ方法もあります。
綿やシルク、レーヨン、カシミアなどツルツルとした肌触りで一般的に着心地が良いとされる布地です。天然素材は肌さわりがいいなどという方もいますが、意外に天然素材は硬かったりザラザラ感が気になるという方もいます。
学校の体育着の素材や制服の素材が苦手な子もいますが、学校指定の服なので簡単に一人だけ違うものを来て良いと言うことにひならずに、毎日不快な気持ちと葛藤している子も多いのです。厚生労働省からもこのような統計データが出ています。
発達障害教育推進センターの統計データ「令和元年度 特別支援教育に関する調査結果について」によると、学校教育の場でさえ、まだ50%前後でしか発達障害に理解がありませんよ。(厚生労働省)
学校の家庭科でも衣服のことを学びますが、自分がストレスなく着やすい服の選び方までは、学校の先生は教えてくれません。
少しでも失敗しないためには、一緒に買い物に行き子どもが服を触ったり、試着したりしながら自分で選ぶ事が一番よい選択です。
感覚過敏の発達障害の子の服に関するよくある質問
ここからは、感覚過敏の発達障害を抱えたお子さんを育てるママさんによくありがちな質問をまとめてみました。
- Q&A.感覚過敏の子供は発達障害なの?
- Q&A.感覚過敏の子も履ける靴下ってある?
- Q&A.感覚過敏の子も履けるパンツってある?
多くのママさんが困った内容ですので、気になる質問はしっかりチェックしましょう。
Q&A.感覚過敏の子供は発達障害なの?
アレルギーや皮膚疾患、または不慮の事故などで感覚過敏が生じる可能性もあり、感覚過敏の子が発達障害とは一概には言い切れません。
大抵の人は、軽く肌にふれるくらいはあまり気にとめる事はないのですが、感覚過敏の場合、肌に触れることを不快に感じ、過剰に反応してしまうことがあります。
日常生活や集団生活の中で困難な場面が生じる事があり、感覚過敏は治ることは難しいですが、成長とともに慣れてきて症状が緩和される場合もあり、人によって程度も違うために効果的な対処法も異なります。
発達障害の場合、感覚過敏は割とよく見る症状です。
服が触れる部分の肌だけではなく、口の中や髪の毛などさまざまな所も肌の一部となり、症状が現れることがあります。
例えば
- 歯ブラシが口の中に入るとき
- 食べ物が口の中に入ったとき
- ブラッシングをするとき
- 髪の毛をゴムでゆわえたりするとき
- 靴下を履くとき
- トイレの便座に座ったとき
- 帽子をかぶるとき
Q&A.感覚過敏の子も履ける靴下ってある?
「無印良品」がおすすめです。ファッションや雑貨、食品などを取扱い、デザインがシンプル、縫い目のないシリーズも取扱っています。
綿の肌触りが良く、タグなどにも工夫がされており、布地に印刷やタグの位置、名前がかきやすいなどがポイントです。
Q&A.感覚過敏の子も履けるパンツってある?
「ユニクロ」の肌着や下着類がおすすめです。柔らかい素材や通気性の良い商品、期間限定商品にアニメやゲームとのコラボ商品などがあり、子どもたちにも人気のキャラクターに出会えるかもしれません。
感覚過敏の発達障害の子が嫌がらない服はたくさんある!
今回はAmazonなど家で選べるネット販売で手に入る服や、ユニクロや無印良品などで手に取って購入できる服があることなどを紹介しました。
最近では感覚過敏に対応できる素材や服も以前に比べるととても増えています。
お母さんが頑張り過ぎず、スモールステップを意識して別の物で練習をしていくと案外スムーズに行くこともあるんです。
例えば、帽子を嫌がる場合はお風呂上がりに頭にタオルを巻いてみる、少しずつその状態で時間を延ばして帽子を頭に乗せる違和感を減らしてあげることがよいですね。
また、あごひもが肌に触れていやなら紐を取り外し、100均の帽子クリップを利用すると良いでしょう。
靴下のゴムが苦手ならスニーカーソックスで足首よりも短い靴下を利用するなど不快感を減らします。
半ズボンが履けない子がいる場合にフワフワと肌についてくることに不快感を覚えると言うこともあり、レギンスのようなぴったりとした方がいいという場合もあります。
大人になってスーツを着るときは、みんな長ズボンになるし、半ズボンが今履けなくても大丈夫!くらいの気持ちの切り替えができれば、今までの辛い気持ちが少しだけ軽く前向きになれますよね。
今どきの服は左右対称でなくてもファッションとしてOKなので、型にはまらないで子どもがストレスをためないようなアレンジを楽しんでください。気がつけば成長した子どもはいつのまにか自分に似合うファッションを楽しんでいるかもしれません。
子どもの困りごとや凸凹(でこぼこ)の特性を受け入れ、あたたかく成長を見守って行きましょう。
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